【予測】関東地方の地震リスクは？地震対策と災害時の行動と備えについて

東日本大震災以降の懸念

2011年3月11日に発生した東日本大震災では、マグニチュード9.0の巨大地震によって、東北地方を中心に甚大な被害が出ました。この経験から、首都圏を含む関東地方でも同規模の大地震が起きる可能性があることが改めて認識されるようになりました。

東日本大震災の教訓を踏まえ、内閣府は2013年12月に発表した「首都直下地震緊急対策推進基本計画」の中で、今後30年以内に70％の確率で起こると予測されている首都直下地震に備える必要性を強調しています。

関東地方の広範囲で震度6弱以上の揺れが予測されており、特に東京23区を中心とした区域では、震度7の揺れに見舞われるおそれがあります。

首都直下地震の可能性

首都直下地震とは、東京都心を直接の震源域とする地震のことです。地震調査研究推進本部によると、マグニチュード7クラスの大地震が今後30年以内に70％の確率で発生すると想定されています。

最大震度は東京圏で震度7と想定され、建物の全壊や火災の発生が懸念されます。以下は、内閣府の被害想定です。

• 死者約2.3万人
• けが人は12.3万人
• 救助が必要な人は5.8万人
• 建物全壊約61万棟
• 避難者約940万人
• 経済被害95兆円

このように、首都直下地震が発生すれば甚大な被害が予測されています。行政・企業・個人それぞれが災害対策を講じる必要があります。

家具の固定

地震発生時の家具の転倒や落下は、大きな危険を伴います。特に、食器棚やタンス、本棚など重量のある家具は優先的に固定しましょう。

転倒防止対策としては、以下の方法があります。

• 家具用転倒防止伸縮棒の取り付け
• 家具用転倒防止板（L字金具）の設置
• 家具と壁の間に滑り止めマットを敷く

また、重量のあるものは低い場所に置き、棚の上部には物を置かないよう心がけましょう。

このように、地震に備えた家具の固定は大切な対策です。落下物から身を守るため、早めの対策を心がけましょう。

非常持ち出し品の準備

災害発生時には、すぐに避難せざるを得ない事態が起こりえます。そのため、最低限の物資を入れた非常用持ち出し袋を用意しておく必要があります。

この袋の中には、以下のようなものを入れておきましょう。

• 飲料水（1人1日3リットル程度）
• 食料品（缶詰、レトルト食品、チョコレートなど）
• 衣類（下着、タオル、作業着など）
• 携帯ラジオ、懐中電灯、予備電池
• 救急セット（常備薬、ガーゼ、包帯など）
• ナイフ、缶切り、ライター
• 衛生用品（ウェットティッシュ、マスク、体温計など）

事前に家族構成に合わせて必要なものを確認し、いざというときに取りに行く手間がないよう、入れ物ごと玄関付近に備えておくことが重要です。

避難経路の確認

災害時の避難経路を事前に確認しておくことは大切です。自宅からの避難場所への経路を複数確保し、道路状況に合わせて使い分けられるよう心がけましょう。

避難場所は、市区町村の防災マップなどで確認できます。遠くの避難所まで歩いて行く必要がある場合は、途中で一時避難できる場所を把握しておきましょう。

・避難経路の確認ポイント

• 自宅から避難場所までの複数ルート
• 一時避難場所の確認
• 避難の際の携行品を準備

災害に備えて、いざというときに落ち着いて行動できるよう、日頃から家族で避難経路を確認しておきましょう。

初期対応の重要性

地震発生直後の行動が命を左右する可能性があります。まずは自分の身を守ることが最優先です。頭部を保護し、机の下に隠れるなどして体を守りましょう。

次に火災に注意を払います。できるだけ早く火元を始末し、出火の防止に努めましょう。

そして落ち着いて状況を確認し、適切な避難行動をとる必要があります。負傷者がいれば応急手当を施し、地域の避難所へ避難するよう心がけましょう。

災害時は情報が命綱です。ラジオやテレビなどから正確な情報を入手し、冷静に対応することが重要になります。

家族との安否確認方法

家族の無事を確かめることは、災害発生時の最優先課題の一つです。事前に家族間で確認方法を決めておくことが重要です。

例えば、あらかじめ定めた「災害用伝言ダイヤル（171）」や「災害用伝言板サービス」を活用する方法があります。携帯電話会社が提供するサービスで、安否情報を音声や文字で登録・確認できます。

災害時に家族と連絡が取れない場合は、避難所での掲示板やインターネット上の安否情報確認サイトを利用することも有効です。特に避難所への避難が必要な場合は、避難先などの情報を家族間で共有しておく必要があります。

発災後、落ち着いて家族の無事を確かめられるよう、日頃から確認方法を話し合い、実際に利用方法を試しておくことをお勧めします。

備蓄品の点検

災害時に備えた備蓄品は、消費期限や電池切れなどに注意しながら、年に1回は点検を行うようにしましょう。特に、食料品は賞味期限が過ぎないように、定期的にローテーションを行い、古いものから消費することを心がけましょう。

他にも、携帯ラジオの電池などは、定期的な交換が必要です。非常用ラジオは、災害時に重要な情報源となるため、電池残量が十分にあることを確認し、予備の電池も用意しておきましょう。その他、懐中電灯や携帯電話の充電器など、電気を使用する備品は、電池残量だけでなく、動作確認も忘れずに行いましょう。