【アプリ】地震はどうやって発生する？防災情報の入手方法や避難時の行動

プレート運動と地震の関係

地球の表面は、十数枚ほどの岩板（プレート）に覆われています。これらのプレートは、マントル対流の影響を受け徐々に動いています。プレートの端では、以下のような現象が起きます。

• 海側のプレートが陸側のプレートの下に潜り込む（沈み込む）→海溝付近で地震が起きる
• プレートが互いに離れる→中央海嶺付近で地震が起きる
• プレートがずれる→横ずれ断層付近で地震が起きる

日本列島は環太平洋造山帯に位置するため、多くの地震が発生しやすい環境にあります。

海溝型地震と内陸型地震の違い

日本列島周辺では、2種類の地震が発生しています。

・海溝型地震

海のプレートと陸のプレートとの境界付近で起きる地震をいいます。津波をともなうこともあり、その場合甚大な被害になります。

・内陸型地震

文字通り陸域の直下で起こる地震です。特に震源が浅い場合は大きな揺れとなり甚大な被害をもたらします。

地震の規模は、マグニチュード（M）で表されます。一方、揺れの強さは震度（0～7）で表され、数値が大きいほど揺れが大きくなります。地震の種類や震源の深さによっても、揺れの強さは変わってきます。

地震の規模と強さの違い

地震の大きさを表す指標には、「マグニチュード」と「震度」があります。

マグニチュードは地震の際に放出されるエネルギー量を示し、規模の大きさを表します。数値が大きいほど規模が大きい地震であると判断されます。

一方、震度は人間が実際に感じる揺れの強さを示しており、その地域の揺れの程度を示します。最大で7の数値がつけられ、数値が大きいほど揺れが大きかったことを意味します。

例えば、同じマグニチュード7の地震でも、震源が深ければ震度は小さくなります。逆に、震源が浅ければ震度は大きくなります。

つまり、マグニチュードが地震の規模を、震度が揺れの強さを示しているため、両者を組み合わせて判断することが重要です。

緊急地震速報

災害時の命を守るために重要な役割を果たすのが「緊急地震速報」です。この緊急地震速報は、地震発生直後に震源に近い観測点で捉えたデータをもとに、強い揺れが来る前に到達時刻や震度を予測し、テレビ、ラジオ、携帯電話など、様々なメディアを通して瞬時に発信されます。

この早期の情報をいち早くキャッチすることで、身を守る行動をとる貴重な時間が生まれるのです。

緊急地震速報を受け取ったら、

• 落ち着いて行動する
• 丈夫な机の下に隠れる
• 火の始末をする

などの対応が必要です。

気象情報や避難情報

災害情報の入手方法として、気象情報や避難情報が重要です。

・気象情報

気象庁から発表される気象警報（大雨・暴風・大雪など）の発令・解除時に通知されます。また、暑さ指数が設定値を超えた際に熱中症情報もお知らせします。

・避難情報

自治体から出される避難準備・勧告・指示の情報が、発令・解除時にプッシュ通知されます。

このように、事前の気象情報と避難情報を確認することで、災害に備えた行動を取ることができます。

防災アプリの活用

災害時の備えとして、スマートフォンの防災アプリを活用することをおすすめします。防災アプリは、以下のような機能があります。

• 緊急地震速報や避難情報など、様々な災害情報を受け取れます
• 現在地と設定した地域の災害情報を確認できます
• 豪雨予報や災害マップで事前の備えができます
• 防災手帳で避難場所や備蓄品のチェックができます

災害への備えに、防災アプリを日頃から活用しましょう。

情報の信頼性と速報性

• 信頼できる機関（国土交通省など）からの情報であること
• 新しい情報を素早く更新・通知できること

機能と情報の充実度

• 地震情報だけでなく、避難所やライフライン情報なども確認可能
• 災害エリアや避難場所を示すマップ機能があること

家族との位置情報共有

• GPSを利用して家族の居場所を確認できる機能

オフライン対応

• 通信が不安定な状況でも使用可能なこと

使用デバイスとの互換性

• お使いのスマートフォンで問題なく動作すること

これらのポイントを満たすアプリを選び、日頃から使い慣れておくことが大切です。

アプリの活用方法としては、以下が挙げられます。

• 定期的に起動して最新の情報を確認する
• 家族や友人と同じアプリを使用し、情報共有の練習をする
• 避難訓練時にアプリを活用し、実際の災害時の動きをシミュレーションする

また、複数のアプリを併用することでより多角的な情報収集が可能になります。ただし、たくさんのアプリをインストールしすぎると混乱の原因にもなるため、2～3個程度に絞るのがおすすめです。

災害時には冷静な判断が求められます。平常時からアプリの使い方に慣れ、いざというときに落ち着いて行動できるよう備えておきましょう。

安全な場所への避難

地震発生時には、落下物や家具の転倒から身を守ることが最優先です。まずは丈夫な机の下に身を隠し、頭部を守る行動をとります。

屋内にいる場合は、ドアや窓から離れ、外に出ないことが大切です。エレベーターの使用も避けましょう。

屋外の場合は、ブロック塀や窓ガラスから離れ、広い空き地に移動しましょう。落下物に気をつけながら、できるだけ低い姿勢を保ちます。

大規模な地震が発生した場合、避難場所への移動が必要になることがあります。自治体から発令される避難指示に従い、落ち着いて行動することが重要です。

指定された避難所へ向かう際は、防災グッズを持ち出しましょう。また、携帯ラジオなどで最新の情報を入手し、状況に応じて適切な行動をとるようにしましょう。

避難所での生活

避難所では、自宅とは異なる環境で生活しなければなりません。避難所では、プライバシーが守れないなどの不自由さがあります。しかし、そこでは食料や毛布などの支援物資が提供されます。

避難所での生活では、以下の点に気をつける必要があります。

• 共有スペースでのマナーを守る
• 支援物資を公平に分け合う
• 避難所運営への協力
• 高齢者や障がい者への配慮

避難所での生活は決して快適なものではありませんが、一時的に過ごす場所です。避難者同士で協力し合い、お互いを思いやる心が何より大切です。

災害時の心構え

災害発生時には、落ち着いて行動することが何より重要です。パニックに陥ると、的確な判断ができなくなります。

災害時の心構えとして大切なのは、以下の3点です。

・最新の情報を入手する

テレビやラジオ、インターネットなどから、災害の状況について正確な情報を収集しましょう。

・家族の安否を確認する

安否確認サービスなどを利用し、家族の無事を確かめることが優先されます。

・落ち着いて行動する

火の始末や救助活動など、状況に応じて冷静に対応しましょう。

災害はいつ起こるかわかりません。あらかじめ心構えを整えておくことで、冷静な対応につながります。