JESEA Blogではこれから先、
いつ起こってもおかしくはないといわれる大地震に対し
今から備えるために、避難や防災に役立つ知識をご紹介しています。
地震や災害に遭ったときに
備えておくべきものや準備について
足りないものがないか? 必要最低限のものは?など
いくつかの場面ごとにわけて解説していきます。
今回は第二回として
「火災対策」や「火災からの避難」にまつわる準備や備えについて
主に自宅での火災対策や
火災が発生した場合の避難方法について説明します。
火災対策・避難:地震が起きる前の備え
地震で発生する火災の原因について
東京都がまとめた防災ハンドブック
『東京防災』では以下の3種類を紹介しています。
①漏電、電気が復旧した際の通電火災
②ガス漏れ火災
③石油ストーブによる出火
上記は、地震が起こる前に対策を施すことによって
被害を軽減することが可能です。
漏電は、電線などが傷ついたり、
電源プラグが破損して外部に電気が流れ出ることが原因です。
破損した電化製品やプラグ、コンセントなどに
水が触れることでも漏電は発生するので
電化製品やコードの近くに置いてあるものを今一度確認し
安全のため配置を見直してみるとよいでしょう。
・電気コードがカーペットや家具の下敷きになっていないか
・電化製品のそばに水槽や花瓶など置いていないか
上記2点を主に確認しましょう。
また、停電後に電気が復旧(復電)した際に
電化製品が破損していたり、コードが損傷していると
「通電火災」が発生する可能性が高まります。
地震のあと
不要な電気機器のプラグは抜いておき、
電気復旧の際にも改めて、プラグを確認しましょう。
電気機器だけではなく、
コードが損傷していたり家具の下敷きになっている場合は
プラグを抜き電気が通らないようにすることも大切です。
地震発生直後の火災では
可燃物が電化製品や暖房器具、
ガスコンロの火に落下・接触して発生することが多いとされています。
そのため、まずは自宅の電化製品・暖房器具・ガスコンロの近くに
可燃物を置いていないか確認してみましょう。
ガス漏れ火災、石油ストーブ由来の火災を防ぐためには
地震発生前に下記のポイントをチェックしておくと安心です。
・プロパンガスのボンベは倒れないよう固定されているか(チェーンなどが設置されているか)
・ガスホースが劣化していないか(都市ガスホースなら耐用年数は約7年)
・コンロの周りが整理整頓されているか
燃えやすいもの(ふきん、キッチンペーパー、油など)が
コンロの近くに設置されていないか
・石油ストーブのまわりに燃えやすいものを置いていないか、安全装置がついているか
・廊下や階段など避難経路に燃えやすいものを置いていないか
特に出入口、窓付近に燃えやすいものがあると
緊急時に避難を妨げることにつながります
窓・出入り口・扉やそこにつながる経路(廊下など)には
可能な限りものは置かず、スムーズに避難できるようにしましょう
・消火器の位置、使用期限、使用方法をチェック
消火剤薬が強化液のもの、粉末のもの
エアゾール式簡易消火器(スプレー式)など様々な種類があります
自宅に設置されているものはどんなタイプか、どのように使うのか
今一度チェックしてみましょう
消火器は耐用年数を過ぎていたり
さびている、腐食している、傷や変形がある場合は
自治体または消火器リサイクル推進センターに問い合わせ、処分しましょう。
なお、消防署では消火器の廃棄は受け付けていません。
・感震ブレーカーを設置する
地震の揺れを感知してブレイカーを落とす
「感震ブレイカー」を設置することも
電気由来の火災を防ぐことにつながります。
分電盤に内蔵したり外付けする「分電盤タイプ」や
ばねの動作を利用する「簡易タイプ」のほか
「コンセントタイプ」など様々な種類があります。
自宅の状況や使用している電化製品に合わせて
最適なものを選ぶようにしましょう。
分電盤タイプや簡易タイプは
ブレイカーを落とすことで家全体の通電をカットしますが
コンセントタイプはコンセントごとに設置が可能であるため
災害時でも常に電源を確保したい器具はそのままに
電源を落としてもよいものだけ、通電を遮断することが出来ます。
また、火災による被害の軽減対策として「書類やデータの保管」があります。
たとえば
重要書類の番号や連絡先を紙にまとめておき
玄関先や、非常用持ち出し袋の中に入れておくことで
火災による焼失や、書類の焼失による
様々な不利益を軽減する効果が見込めます。
個人番号、年金基礎番号、保険証の番号などは
ひとつの紙やノートに記載してまとめておき
避難袋の中に入れておくのも有効な手段です。
再発行できるものとできないものを調べて、
再発行できないものはより安全な貸金庫等に預けることも
検討してみてください。
また、身分証明書などは
スキャナーでデータ化し、クラウド上に保管する方法も有効です。
どの手段を選ぶにしろ
まずは火災の原因を取り除くこと、
万が一火災が発生した場合には
すぐさま避難できるよう準備することが大切です。
今回は主に、
地震が発生する前に備えることのできる
火災対策や火災への対処法についてお話ししました。
次回は通電火災についてさらに掘り下げて説明し、
地震で発生する火災からの避難について
高層階にいたら? 外にいたら? など
場面別の対処法をご紹介します。