北信越・中部はこの先、どのように動くか――村井俊治 東京大学名誉教授が語る地震予測

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2020.02.07

日本は、8つのミニプレートに分けられます。 そして、地震は「断層」、つまり「線」が動くことで起こるのではなく、或る「塊」、つまり「ミニプレート」が動くことでその境界部にひずみが溜まり発生するのではないか…という仮説を立てるに至りました。それが、JESEA地震科学探査機構が提唱する「ミニプレート理論」です。今回は、ミニプレート理論で見る【北信越・中部】の動向について、お伝えします。

ミニプレートで見る「北信越・中部」

北信越はミニプレート①、④、⑤、⑥、⑦で構成されています。

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北信越のミニプレートと過去に発生した大きな地震

×マークは、このエリアで起きた大きな地震の震源位置を示したものです。

21世紀に入ってからは、2004年10月23日に発生した新潟県中越地震(M6.8、最大震度7)が北信越において、もっとも被害の大きな地震でした。このとき、旧山古志村(現・長岡市)では至るところで崩落が起き、全村避難を余儀なくされました。また、上越新幹線では脱線事故が発生し、在来線も路盤(線路を支える地盤)の崩壊など、甚大な被害を受けました。

次に、2007年7月16日に起きた新潟県中越沖地震(M6.8、最大震度6強)が続きます。この地震では、東京電力柏崎刈羽原子力発電所が火災を起こして、少量の放射能漏れが発生しています。

さらに2011年3月12日には、前日に発生した東日本大震災の誘発地震(連鎖地震)と思われる大地震(M6.7、最大震度6強)が長野県北部で発生。新潟県との県境にある栄村に大きな被害をもたらしました。

東日本大震災以降、北信越では2018年までに震度5強以上の大きな地震が7回発生しています。その震源をすべて調査したところ、いずれもミニプレート④、⑤、⑥で起きていることがわかりました。
内陸で発生した地震は、2012年2月8日に起きた佐渡付近地震(M5.7、最大震度5強)を除くと、計6回あり、そのうち4回はミニプレート⑤と⑥の境界で起きています。残り2回はミニプレート④の中央で発生しています。過去に大きな地震が起きたミニプレートは、不安定な状態になりやすく、今後も注意が必要です。

新潟県および長野県の状況について

地表は絶えず変動していますが、大きな地震の前には異常な変動が現れることがJESEA地震科学探査機構の研究でわかっています。2018年12月22日時点で、北信越・中部エリアにおいて、高さ方向に4センチを超える異常変動があった電子基準点を調べたところ、7箇所が該当しました。

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北信越・中部エリアで異常変動を確認した7つの電子基準点

異常変動はすべて、ミニプレート④、⑤、⑥で起きていました。なお、2014年11月22に発生した長野県北部地震(M6.7、最大震度6弱)、そして2018年5月25日に発生した長野県北部地震(M5.2、最大震度5強)の震源は、ともにミニプレート⑤と⑥の境界付近でした。

プレートの境界はひずみが溜まりやすく、大きな地震が起きやすい場所ともいえます。新潟県および長野県は、注意が必要であると、JESEA地震科学探査機構では考えています。

隆起から沈降に転じた際は、地震に要注意

2018年に、高さ方向で不安定な変動を示した電子基準点がありました。

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北信越で、高さ方向で不安定な変動を示した電子基準点

JESEA地震化学探査機構では、長野県・長野栄、白馬の変動に注目しました。なぜなら、どちらも過去に発生した大地震の震源近くであり、大きな揺れに見舞われた地域だからです。

長野栄は、2011年3月12日の地震(M6.7、最大震度6強)から8年近くが経過しても、いまだに不安定な変動を続けています。また同様に、白馬もかなり乱高下しており、全体的に上下動を繰り返しながら、次第に隆起していることがわかります。この隆起傾向が「沈降傾向」に反転するとき、地震が発生する可能性が高いと考えられます。

これまでも大きな地震が短期間で何度も発生しているエリアということもあり、北信越・中部エリアについては、今後もJESEA地震科学探査機構では、地表の動きなどを注意深く監視していく予定です。

村井俊治著書『地震予測は進化する! 「ミニプレート」理論と地殻変動』より抜粋

JESEA 取締役会長 東京大学名誉教授 村井俊治

JESEA 取締役会長
東京大学名誉教授

村井俊治

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