JESEAでは地震予測サービス「MEGA地震予測」をWEB・アプリ・メルマガで配信しており、2013年の配信開始当初から一貫して「科学的根拠のある地震予測」を提供しています。
特に近年では地震予測技術の向上により、特許技術を含めたJESEAの先端技術を結集し開発した「いつ」・「どこで」・「どのくらいの規模」の地震が起きるかを約1か月以内で予測する新予測方法「ピンポイント予測」により高い精度での地震予測に成功しています。
今回はJESEAが過去に予測してきた地震のなかでも特に新しい事例をご紹介します。
2022年3月16日 福島県沖地震(震度6強)
福島県沖地震は前兆が現れてから発生するまでが早く、「MEGA地震予測」を出した7時間後に地震が起きました。また、二日後には岩手県沖地震が発生しました。「ピンポイント予測」は従来の地殻変動の解析に加え、衛星画像の解析を含めた複数の科学的手法を組み合わせて予測をしています。
JESEAが配信している「MEGA地震予測」は、リモートセンシング技術を活用し地殻変動の状況を細かく解析することで地震予測を行ってきましたが、ここ数年で地殻変動以外の多種多様な前兆現象に関する検証研究が進みました。地震予測分野で5つの特許を取得する中で、これらの先端技術を結集させて開発した新たな地震予測方法が「ピンポイント予測」です。
2022年1月22日 大分・宮崎地震(震度5強)
こちらは2022年1月19日に配信した「MEGA地震予測」にて発出した「ピンポイント予測」です。結果として、予測地域付近で1月22日に最大震度5強の地震が発生しました。こちらは地殻変動の異常のほか、確認された複数の前兆現象を解析した結果として発出した予測でした。
2021年10月6日 岩手県沖地震(震度5強)
上記は岩手県沖を震源として発生した最大震度5強の地震です。2021年8月27日、複数の解析データに異常が現れたために「MEGA地震予測」で号外を配信し、「ピンポイント予測」を赤い四角のエリアに発出しました。ピンポイント予測の発出後も予測地域でさらに前兆が確認されたことから、9月29日に予測期間を延長したところ、2021年10月6日に地震が発生しました。
JESEAの経験則では、特に大きな地震ほど、前兆の出現から地震の発生までの期間が長くなることがあることがわかっています。ただし「前兆が出現してすぐに地震が発生する」場合もあるため、JESEAでは特に予測期間の見極めを慎重に行っています。
なぜ「ピンポイント予測」が当たるのか?
「ピンポイント予測」は2020年11月より当社研究部門にて実証実験を重ね、2021年5月までの期間で7件予測して6件が的中という結果を得ることができました。それにより、正式に「ピンポイント予測」と名付けて2021年7月7日の「MEGA地震予測」より配信を開始いたしました。ピンポイント予測と命名する前も含め、現在までに発出した「ピンポイント予測」は非常に高い精度で地震予測に成功しています。
「ピンポイント予測」で特に高い精度の予測が可能になっているのは、「複数の科学的手法」を予測に活用しているからです。なぜ複数の前兆を解析することが重要かというと、前兆の種類によって特定できる情報が異なっているからです。地震は複雑な自然現象であるため、発生前に捕捉できる前兆にも下記のように様々な種類があります。
- 地殻が大きく沈降する
- 地殻がある期間沈降した後、急に隆起に転じる
- 地磁気や空中電気の擾乱が生じる
- インフラサウンド(非可聴音)が生じる
- 衛星画像に前兆が現れる
- 異常な電磁波が現れる
上記は地震の前に現れる前兆の一部です。このように、地震の前兆と考えられる現象は複数確認されています。しかし、それらの前兆がすべてはっきりと現れるということではなく、地震によって現れる前兆の度合いが異なっているのです。地震を予測するときに、1種類の前兆だけを使った地震予測方法では、その前兆を見逃すこともありえます。
そのためJESEAでは、地震の前兆をひとつでも多く捕捉するため、また捕捉した前兆から「いつ」「どこで」「どんな規模の」地震が発生するかを精度高く分析するために、単一ではなく複数の前兆を解析しています。前兆の解析方法についても日々改善しながら予測に取り組むことで、今後もより高い精度での地震予測をお届けしていく所存です。
「MEGA地震予測」にて配信中の「ピンポイント予測」が多くの皆様の災害対策の一助になれば幸いです。