Opinion

地震からの避難 車・がれき・高層からの脱出

JESEA Blogではこれから先、
いつ起こってもおかしくはないといわれる大地震に対し
今から備えるために、避難や防災に役立つ知識をご紹介しています。

今回は、地震などの災害が発生した際に
様々な場所から脱出するための方法を説明します。

災害時避難:車からの脱出

災害時、車体が歪んでドアが開かなくなったり
津波や川の氾濫に巻き込まれることで
水圧でドアが開かなくなることがあります。

車で避難することを選んだ場合、
注意しなければならないのは
「車は水没50cmで身動きが取れなくなる」ということです。

防災システム研究所によると、
水が50cmの高さになると
エンジンが水をかぶってしまったり
電気系統がショートし動かなくなります。

電気系統が水没した場合、
窓を開けることもできなくなるため
車で避難することを選んだ場合は
特に水没に注意が必要です。

水のある場所を進んでいる際に
車が止まった、と思ったら
すぐさまシートベルトを外し、窓が開くのか確認します。
窓が開くなら窓から脱出しますが、
窓が開かない場合は、窓を割って脱出を図ることになります。

緊急時のために、車の窓を割ることのできる
脱出用ハンマーを備えておくことがおすすめです。
災害への備えや事故からの脱出用として、
ダッシュボードに常備しておくと安心です。

脱出用ハンマーが無い場合、
硬く尖ったものを探してハンマーの代わりに使用します。
シートのヘッドレストの金属部分や
シートベルトの金属部分などを活用しましょう。

ヘッドレストで窓ガラスをたたくよりも、
てこの原理を使うと、窓ガラスを割ることのできる可能性が高まります。

ヘッドレストをシートから引き抜いて
金属部分を露出させたあと、
窓ガラスとドアの隙間のゴム部分に
金属の棒部分を差し込み、
てこの原理を使って窓ガラスを割る方法です。

脱出用に割る時に狙うのはサイドウインドーの四隅です。
フロントガラスは割れにくい特殊構造であるため
脱出の際にはサイドウインドーを狙いましょう。

また、どうしても窓が割れない場合は
車の外の水圧と、車内の水圧が等しくなったタイミングで
ドアを開けて脱出する必要があります。

車内外の水位が同程度になると
水圧が等しくなり、ドアが開くことがあるので
諦めずに機会を待ち、ドアが開きそうと思った際には
足などを使い一気にドアを押し開けると
脱出できる可能性が高くなります。

災害時避難:マンション高層階

多くのマンションには
バルコニーやベランダに脱出用の避難はしごがあります。

また、隣室のベランダと薄い壁で繋がっており
緊急時には壁を破って避難することができるため
バルコニーやベランダには避難を妨げるものを置かないようにしましょう。

避難はしごは、法律により、一定の要件を満たす建物に対して
設置が義務づけられているものです。
火災等が発生し、エレベーターや階段が使えない状況でも
避難はしごを利用して階下・地上へ脱出することができます。

しかし、実際の使い方をご存じない方も少なくないかもしれません。
避難はしごには主に4種類ありますが、
今回は、多くのマンションに設置されている
「ハッチ用つり下げはしご(※バルコニーの床に埋め込まれているタイプ)」の
使い方を、東京消防庁が公開している情報を参考に説明します。

ハッチ用つり下げはしごの使い方
①ハッチのふたをあける
ふたをゆっくりと持ち上げ、90度まで開きます。
製品によってはチェーン等でチャイルドロックがかかっているものがあるため
ロックがかかっていた場合はチェーンを外してください。
蓋の裏側には避難はしごの使い方が書いてあるため、
迷った場合は参考にしましょう。

②はしごを降ろす
ハッチの中に下蓋がついている場合は、下蓋も開ける
下に人がいないことを確認し
レバーを倒して避難はしごを降ろします。
ボタンを押すと自動ではしごが降りるものもあります。

③はしごを使う
再度、下に人がいないことを確認し、はしごを使って下に降ります。
降りる際は、両手で持ち手を掴み、一段ずつ慎重に降りましょう。
はしごの使い方や、使い終わったはしごの収納方法などは
ハッチの裏に記載してあるので、わからなくなったら確認できます。

災害時避難:がれきの山・建物

がれきの山や倒壊した建物に閉じ込められ
脱出を図る場合には、以下の方法があります。

・助けを呼ぶため、災害用の笛を吹く(声を出さず体力を温存)
・大声はなるべく出さない(近くのものを叩いて音を出す)
・倒壊の危険があるため、周囲の障害物を動かさない
・光や空気が入ってくる方向に脱出する
・暗闇でもライターはつけない(ガス漏れや危険物に引火の可能性)
・複数人いる場合は一人ずつ脱出する

自分が閉じ込められた場合だけでなく、
建物の下敷きになった人を見かける場合もあります。
しかしこの場合は、まず消防隊員や警察官、
自衛隊員など専門家の助けを呼ぶことを優先し
無理に自分だけで助けようとしないことが重要です。

二次災害に巻き込まれる危険性や、
救助が遅れてしまうこともあるため
救出は専門家に任せることを優先してください。

今回は、震災や地震に巻き込まれた際に
様々な場所から脱出する方法について説明しました。
次回も防災に役立つ情報をお届けしていきます。

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