JESEA Blogではこれから先、
いつ起こってもおかしくはないといわれる大地震に対し
今から備えるために、避難や防災に役立つ知識をご紹介しています。
今回は、先週に引き続き、
大きな地震が発生した際、自宅の被害を最小限におさえるために
普段からできる減災の方法とコツを紹介します。
玄関
玄関は外への避難経路となるため、
玄関につながる廊下も含め、可能な限り何も置かず、
避難の妨げにならないようにすると
地震後でも比較的安全に行動できます。
靴も出しっぱなしにしておくと履くときに迷うので
出しておくとしても一足だけに絞るなど
普段から「すぐに逃げる」ための工夫をしておくとよいでしょう。
災害後は特に「判断する」ことの連続であり、
「判断する」物事が多いほど避難が遅れたり
疲労が溜まり行動がしづらくなるため、
発災後の「判断」を軽減させる
工夫をすることで行動しやすくなります。
また、家の中で被災した場合だけではなく
家の外で被災し、物資をとりに来た場合を想定し
玄関の収納に非常持ち出し袋を用意しておくのもおすすめです。
万が一、家の中に足を踏み入れることが
出来ない状態となっていても、
玄関ならまだ入れる、という場合も想定されるからです。
常備薬や眼鏡など、生きるために必須のものを入れた
非常持ち出し袋を
玄関の収納に備えておくと安心です。
トイレ・風呂
洗面所やトイレ、浴室は裸足の状態で利用することが多いため
ものが散乱しない・割れないような工夫が必要です。
特に浴室は怪我のリスクが高いため
ガラス・陶器製のものは使用を控え
割れにくい素材ものへ切り替えることもおすすめです。
また、洗剤のストックや化粧品など
こまごまとしたものは箱に入れる等の工夫をし
ものが散乱しない工夫をすることで
地震後の片付けも楽になりますし、
地震発生後に避難する際にも避難経路をふさぎません。
細かいもの以外についても、
特に脱衣所から外に出る扉の前に
家具や棚が倒れてこないか、
物が散乱しないかをチェックしてください。
棚が通路をふさぎそうな位置にあるなら移動させるか、
倒れないよう固定する等の工夫が必要になります。
また日常から気を付けるポイントとして、
お風呂に入る時には、着替えとスマートフォン、
スリッパを脱衣所ですぐ手に取れる位置に置いておくと
揺れを感じても、安全な場所に移動できる可能性が高まります。
脱衣所からどこに移動すれば安全に揺れをしのげるか確認し、
安全な場所がない場合には、
まず家のどこかを安全な場所にできるよう
家具の配置や収納を見直すところから始めましょう。
寝室
眠っている間に地震が起きても問題ないように、
寝ている場所には絶対に家具が倒れ込まないようにします。
倒れそうな家具からベッドや布団の位置を離したり、
そもそも倒れるような家具を置かないことも選択肢のひとつです。
過去の大震災経験者のなかには
寝る場所の近くにスニーカーや
非常持ち出し袋を置いておき
すぐに避難できるようにしていた人もいます。
その際、非常持ち出し袋なども
揺れで飛んでいかないよう固定化したり、
扉のついた収納にしまうようにしましょう。
照明についても、揺れで落ちてこないタイプのものを使用すると安心です。
過去の震災でも「寝ている時に起きた」ケースは多くあるため
寝室は特にモノや家具を減らし、安全性を高めることが必要です。
減災をする際に重要な考え方として、
地震が発生してからできることは非常に少なく、
ほとんどが事前の対策や日々の意識で
災害後の避難生活が大きく変わってくるということです。
家の中の減災については、
揺れたときに物が散乱しない、家具が倒れないだけでも
避難がしやすくなり、怪我の可能性も減るほか
災害後すぐに避難生活を始めることが出来ます。
揺れで家じゅうのものが散乱するような状態で
大地震に襲われてしまうと、
家の中で休みたくても足の踏み場がなく
まずは片付けから始めることになります。
大きな家具が倒れた場合には
怪我のリスクが高くなるほか、
原状復帰に時間がかかるために
地震後の生活が安定しないまま
避難生活を続けることにもつながります。
まずは無理なく、普段からできることとして
大掃除のついでに食器棚に滑り止めシートを敷いたり
モノを減らす、割れにくい素材にする等
減災につながる行動をしていくことで
地震の被害を軽減することができます。
特に大掃除のタイミングは防災・減災の見直しに最適です。
家の中を点検しながら、家具に転倒防止策を施したり
物が散乱しない工夫をして、減災につなげましょう。
今回は、大きな地震が起きる前に行うことのできる
減災の方法についてご説明しました。
次回も災害や避難について、役立つ情報をお届けいたします。