Opinion

地震からの避難 子どもがいる避難所での備え

JESEA Blogではこれから先、
いつ起こってもおかしくはないといわれる大地震に対し
今から備えるために、避難や防災に役立つ知識をご紹介しています。

今回は、大きな地震が発生した際に
子どものいる家庭が避難所で過ごす際の
避難の方法、注意点を説明します。

子どものいる家庭 避難所への移動

子どもを連れて避難所へ移動するかどうかは、慎重かつ迅速な判断が必要です。
何故なら、特に子どものいる家庭においては
避難所に避難する以外にも様々な選択肢を検討に入れる必要があるためです。

避難所で配給される物資には限りがあり、
特に乳幼児のいる家庭の場合、
粉ミルクなど食事の不足、哺乳瓶の消毒が満足にできない、
入浴などの衛生面に不安が残る、
夜泣きの対応で周囲に気を遣う……など、様々に不便なことが想定されるからです。

緊急時に判断に迷わない為にも、
下記のことは地震の起きる前から検討・確認しておくと安心です。

・自宅が無事であれば在宅避難をするのか
・実家や知人、親戚の家やホテルに身を寄せることはできるか
・避難所を利用する場合はどこにするのか、自宅からの道順

事前に判断基準を決めておくとスムーズに避難しやすくなります。
地震などの災害が発生した場合、
「○○の場合は避難する、○○がクリアできれば自宅にとどまる」等の
判断基準を設定し、家族で共有しておくとよいでしょう。

避難する場合の基準については下記のようなものがあります。

①自治体からの避難指示が出ている
②火災、津波、がけ崩れや土砂災害に巻き込まれる危険がある
③自宅が倒壊する可能性がある(壁にひびが入った、大きな音がする)
④ライフラインが止まっており、備蓄品がない

各家庭の状況により、上記以外にも判断基準が必要な場合はありますが
基本的に①~③については、命を守るために避難が必要な状況です。
自宅が危険な状態であれば、とにかく避難を優先しましょう。
避難所ではなく別の場所に移動するにしても、
命を守るための行動が最優先となります。

また④ライフラインが止まっており、備蓄品がない については
特に子どものいる家庭で、避難時期が夏・冬の場合は
避難が必要となるケースが多くなります。

特に夏・冬はライフライン復旧までエアコンや扇風機、暖房が使用できず
体温調節がうまくできないことが想定されるからです。

子どものいる家庭 遠くに通勤する家族がいる場合

もうひとつ想定しなければならないのは、
自身が外へ仕事に出ている場合や、
遠くに通勤している家族がいる場合です。

主に電車で通勤している場合、勤務中に大きな地震が発生すると
基本的には約3日ほど勤務先にとどまることになります。

大きな地震が発生し交通機関が停止した場合、
緊急車両の通行を優先するため、
徒歩での帰宅は約3日ほど制限されるためです。

3日目~4日目から徒歩での帰宅が始まるため、
徒歩圏外で勤務している家族は
約3日~5日ほど自宅に戻らないことになります。

自身が徒歩圏外(電車通勤)で勤務している、
または家族が徒歩圏外(電車通勤)で働いている場合
「3日~4日程度は、家にいる家族だけで避難生活をする」
という想定が必要になります。

上記の条件で、災害が発生した場合
ご自身の家庭でどういった避難をするのか、
家族や子どもと共有することが必要になってきます。

避難所での生活を具体的に想定したうえで
夜泣きが不安だから知人宅へ移動したい、
可能な限り自宅避難をしたい、と方針が決まれば
その方針に従って準備をすることが出来ます。

避難所での生活 どんな一日なの?

避難所での生活を検討するために、
過去の地震体験談等から把握できる
「避難所での生活」を下記にまとめました。

〇災害発生直後
・避難所が開設
・先着順で使用場所が決定する
(快適な場所が必要であれば、早めに避難所に移動)
・避難者受け入れのため、この時点では照明を消さない避難所が多い
(夜眠る際も明るいままの可能性がある)

〇災害発生1日~
・タイムテーブル等が作成される
・起床時間、朝食・昼食・夕食、消灯時間が設定される
(ただし防犯・夜中のトイレ等のため真っ暗になることは少ない)
・避難が長期化すると自治組織ができることが多い

上記に加え、一般的な避難所のメリットとデメリットは下記の通りです。
〇メリット
・支援物資を受け取ることが出来る
・自治体からの情報を受け取りやすい
・医師や看護師、介護士のサポートを受けやすい
・数は少ないが、小さな子どものいる家庭や
妊産婦のための救護所がある地域も存在する

〇デメリット
・集団生活のため、周囲に気を遣う
・特に子ども用品(ミルクや消毒用品)、女性用品は不足しやすい
・十分な量の支援物資が手に入るとは限らない
・障がいのある子どもや乳幼児への対応が充分にしづらい

上記の点も考慮して、避難所を利用するのか、
自宅避難を検討するのかを今から考えておくことで
地震などの災害が発生した場合でも
スムーズに行動することが出来るようになります。

今回は、子どものいる家庭で避難生活を送る場合
避難所での生活はどうなるのか、
必要な判断とは何か説明しました。

次回も災害や避難について、役立つ情報をお届けいたします。

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