Opinion

地震からの避難 高齢者の非常食や備蓄・備え

JESEA Blogではこれから先、
いつ起こってもおかしくはないといわれる大地震に対し
今から備えるために、避難や防災に役立つ知識をご紹介しています。

今回は、大きな地震が発生した際に
高齢者のいる家庭や
高齢者のみで暮らしている場合は
避難の方法、備蓄や備えを
どのように選んだらいいのかを説明します。

地震からの避難 高齢者のいる家庭

まずは災害が起こる前に、
高齢者が地震や災害から避難する際には
どんな困難が生じる可能性があるか把握し、
事前に対策をとっておくことが必要です。

ひとり暮らしや、高齢者だけで暮らしている世帯であれば
近所への声掛けをする、挨拶を交わす等で
近隣住民との関係を構築しておくことが大切とされています。

災害時には緊急車両の通行のため、
多くの場合主要な道路が閉鎖されるほか
車での移動は推奨されていない為、避難は徒歩で行うことがほとんです。

そんななか、歩行や徒歩でスムーズに移動することが難しい高齢者は
過去の災害時にも、家に取り残されたり
避難が遅れることが多く発生していました。

逃げ遅れを防ぐひとつの手段として、近所との関係を構築しておくことで
「あの家には高齢者が○○人住んでいる」と把握している人が
声を掛け合ったり、避難の手助けをすることができます。
そのため、まず高齢者だけで暮らしている世帯であれば
近所との関係構築が防災対策となるケースが多いのです。

また、徒歩での移動以外にも
高齢者の抱えている困難別に対策が異なるため、
以下でそれぞれの対策を紹介します。

◆耳が遠い、聞こえづらい

災害無線や緊急避難を促す放送が聞き取りづらい、
緊急地震速報のアラームが聞こえづらい場合があり
緊急事態に気付くことが遅れることが想定されます。

文字や絵、スマートフォンの画面を拡大する等して
視覚的に説明する方法をとれるようにしましょう。

◆目が見えづらい

被害状況が分かりづらいため、
家具の倒壊や窓ガラスの飛散などが発生してしまった場合、
家の中から外へ避難する際にも遅れが生じる可能性がある。

移動する際は、解除する側の肘や肩を持っていてもらい
半歩前を歩いて誘導する方法が有効です。
津波や火災など、緊急の移動が必要な際は
一部車いすやリヤカーの用意も検討しましょう。

◆手足が不自由(車いす利用者)

車いすは、災害時の避難など人の混雑が激しい場所で
移動することが難しくなります。

人の少ない開けた場所では車いすを利用し、
人が多い場所では高齢者を背負い、もうひとりが車いすを運ぶ、
といった支援が必要になります。

非常持ち出し袋の運搬が発生することも考えると、
複数人での支援が必要となるケースもあるため
災害が発生した際、実際に誰がどこまで支援するのか
家族で相談しておくと安心できます。

代表的な困難への対策は上記の通りですが、
困難の度合いによって対策が異なるため
事前に準備できるものは可能な限り手元に用意しておき
災害が起こる前に避難訓練をしておくとより安心です。

特に津波や火災が発生した場合には
可能な限り速やかに安全な場所まで避難することが必要になるため、
最寄りの避難所のうち「津波」「火災」に対応できる場所まで
実際に非常持ち出し袋を持って避難してみましょう。

移動にどれくらいの時間がかかるのか、持ち出し袋の重さは適切か。
避難所に向かう途中で危険な場所は無いか、など
災害が起こってからでは確認できないことが多くあるため、
特に高齢者のいる家庭では、避難訓練をすることをおすすめします。

地震への備え 高齢者の備蓄や防災袋

高齢者については、
非常持ち出し袋や備蓄について特に注意が必要です。
持病で常に必要な栄養素や薬(常備薬)がある場合、
備蓄や非常持ち出し袋の中に必ず入れるようにします。

補聴器や補聴器の電池、
その他医療器具の電池や替えを用意します。
人によっては紙おむつが必要な場合もあるため、
衛生品の数にも気を配りましょう。

主に高齢者の非常持ち出し袋に必要なものは
以下のようなものがあります。

・お薬手帳、常備薬、水
・身分証
・紙おむつ、歯磨きシートやウエットティッシュ
・入歯、入歯洗浄シート
・補聴器や補聴器の電池
・眼鏡、老眼鏡
・折り畳みの杖
・気温対策(暑さ・寒さ)
・食べやすい非常食(各自の持病にあわせたもの)
・笛、ラジオ、ヘッドライトなど

薬やお薬手帳は、持ち出しやすい場所に保管しておきましょう。
また、非常食は体質にあわせたもの、
水がなくても食べやすいやわらかいものをそろえると
食事の困難が少なくなり、栄養失調のリスクを減らすことが出来ます。

折り畳みの杖については、普段使っていなかったとしても
災害時の怪我や、路面状況の悪化によって必要になるケースもあります。
もし荷物に余裕があれば追加を検討しましょう。

避難所生活では特にストレスを溜めないよう、
さまざまな注意が必要になります。
次回の記事では、高齢者や小さな子供のいる家庭で
避難所生活をする際の注意点を紹介する予定です。

最新の地震予測を毎週お届けーMEGA地震予測―

※MEGA地震予測は共通のログインはできません。
(例:WEB版のログイン情報で、アプリ版を利用することはできません)
すべて個別入会となりますのでご注意ください。

※配信日はすべてのサービスで共通(毎週水曜日)です。