JESEA Blogではこれから先、
いつ起こってもおかしくはないといわれる大地震に対し
今から備えるために、避難や防災に役立つ知識をご紹介しています。
今回は、大きな地震が発生した際に
高齢者のいる家庭や
高齢者のみで暮らしている場合は
どのような対策・準備が必要なのか説明します。
地震への備え 高齢者のいる家庭
東京都防災ホームページの記載によると、
高齢者は自力で避難することが難しい場合があり
避難ができても時間がかかることが予想されています。
そのため、普段から家の中を安全にしておくこととあわせ
いざ避難するとなった場合、いち早く避難行動に移れるよう
非常持ち出し袋の準備のほか、
家の中の動線を確保することも大切です。
まずは地震の揺れによって怪我をすることをふせぐため、
家の中や生活スペースを安全にしておくことが重要です。
◆大きな家具を固定する
背の高い家具や重い家具は固定し、
揺れで飛んだり倒れないようにしましょう。
特に食器棚や冷蔵庫は倒れると怪我につながるほか、
割れたガラス等が散乱して
避難の際に大きな障害となる可能性が高いです。
大きくて重いテレビなども、
大地震の際には揺れで飛んでいくことがあります。
転倒防止ベルト等も活用し、固定することをおすすめします。
特に大きな家具は転倒防止対策を施したうえで
もし万が一倒れてしまっても、
出入口や通路を塞がない場所に設置するとより安全です。
◆身の回りのものを壊れにくい素材にする
食器や家電、日用品などで割れやすい素材のものを
割れにくいものに変えることも、地震への備えとして有効です。
地震の際、避難の妨げになるのは
倒れた大きな家具や家電のほか
割れた窓ガラスが散乱している場所や
落下した照明器具などです。
窓ガラスには飛散防止のフィルムを貼り、
天井用の照明にはチェーンを付ける等で
落下しないよう対策することをおすすめします。
◆不要なものを捨てる、倉庫サービスを利用
地震の起きた際、家に物が多いと
その分、揺れによって部屋中に物が散乱し
避難の妨げとなるほか、怪我や家事につながることもあります。
普段から不用品は整理し、
どうしても捨てたくない大切なものは
収納場所を決めておき、
メインの生活スペースとは分けるとよいでしょう。
家の中に専用の場所を用意するのが難しいなら、
倉庫サービスを利用したり、知人や家族の家に預けるのもひとつの手です。
大きな地震の起きた時には、
固定していない家具や物は
ほとんどが揺れにより投げ出されたり、
倒れるか飛んでいくことすらあります。
支援物資や備蓄、生活必需品を除き
生活する場所に置いてあるものは
可能な限り少なくすることで、
迅速に避難できる可能性が高まります。
揺れが収まり、避難生活が始まった際や
避難所から自宅に戻ってきたとき、
散乱したものや大きな家具を片付けることにも
大きな労力がかかります。
避難生活が長引けば長引くほど、
特に高齢者の場合は、
疲労による災害関連死の可能性も高くなります。
被災後の片付けやがれきの撤去など
最小限の労力におさえるため、
家の中のものをできるだけ減らし、
倒れそうなものは固定することを検討してください。
食器棚や冷蔵庫の扉が
揺れで開くことのないよう固定するほか、
重いものは下に収納し、
軽いものだけを上に収納するとより安全になります。
自分の背丈より上の場所にものをしまう時は
それが落下してきても怪我をしないか?
という点を十分に検討し、収納することをおすすめします。
地震への備え 高齢者の備蓄や非常持ち出し袋
高齢者の非常持ち出し袋は、
登山用に開発されたもの等も併用し
背負って無理なく歩ける程度の軽さにしておくことが重要です。
徒歩で避難所まで向かう際、
重くて身動きがとれなくなったり
背負った直後は大丈夫そうでも、十分ほど歩くと負担に感じる、
などのケースも考えられます。
まずは避難の妨げにならないことを意識し、
非常持ち出し袋の中身は慎重に検討しましょう。
飲料水や食料品の備蓄をする際には、
体質や持病にあわせたものを選択することが重要です。
避難所で配布される食料品は、基本的に高カロリーだったり
糖分や塩分が多く含まれているものであることが多いです。
たとえば高血圧の方であれば、塩分をおさえた食料が必要になりますし
糖尿病の症状があるならば、炭水化物をおさえる等の工夫が必要です。
食料の備蓄については、災害時に特に不足しがちな
タンパク質やミネラル、ビタミンを補給できるものや
ご自身の体質に合ったものを多めに確保しておくと安心できます。
今回は、高齢者のいる家庭で
主に地震発生前に備えておくことについて説明しました。
次回も地震に役立つ情報をお送りしていきます。