JESEA Blogではこれから先、
いつ起こってもおかしくはないといわれる大地震に対し
今から備えるために、避難や防災に役立つ知識をご紹介しています。
今回は、2024年4月17日に発生した
豊後水道の地震について
過去の事例や被害に関する情報をまとめました。
豊後水道で過去に起きた地震
政府の地震調査研究推進本部によると、
安芸灘～伊予灘～豊後水道のエリアでは
マグニチュード6.7～7.4の大きな地震が
1649年以降６回発生しています。
今後、同地域で発生するかもしれない
規模の大きな地震に備えるためにも
過去に起こったそれぞれの地震について説明していきます。
・1649年3月17日：マグニチュード7.0
推定震度は松島・宇和島で５～６、広島で５。
松島城・宇和島城では石垣、塀が崩れた。
・1686年1月4日：マグニチュード7.2
広島・松島等で推定震度震度５強。
特に広島県中部で被害が大きく、147棟の家屋が倒壊した。
この際、道後温泉にて泥湯が湧出している。
・1854年12月26日：マグニチュード7.4
大分県・愛媛県で推定震度５。この地震の２日前に南西南海地震が発生している。
・1857年10月12日：マグニチュード7.3
広島県・愛媛県・山口県で被害があった。推定震度は５。
・1905年6月2日：マグニチュード7.2（芸予地震）
広島市・呉市・松本市付近で最大震度５～６を観測。
死者11名、負傷者177名。広島市では特に埋立地で被害が大きくなった。
本震より半年以内にマグニチュード６程度の余震が３回発生している。
・2001年3月24日：マグニチュード6.7
広島県南部の一部で最大震度６弱を観測。
死者2名、負傷者261名。余震発生域が広く、南北20kmあまりにわたっていた。
上記のように、豊後水道周辺では
過去にも大きな被害を伴う地震が発生しています。
あくまでも過去の記録においては
「津波」による被害よりも「家屋の倒壊」による死者・被害が多いことがわかります。
そのため、豊後水道周辺を震源とする地震では
倒壊する可能性のある家屋に住んでいないか、
地盤が緩く崩れやすい土地に家屋や施設がないかを
確認しておくことをおすすめします。
また、2024年4月17日に発生した地震は
最大震度６弱と大きな揺れが観測されましたが
マグニチュードは6.6でした。
過去にはそれ以上のマグニチュードと推定される地震が起こっているほか、
1905年の芸予地震のように
本震の発生後、複数回余震が発生したこともあるため
いま一度、地震への備えを再確認しておくと安心です。
過去に発生した
豊後水道周辺を震源とする地震のなかには
マグニチュードが6以下であっても
震度が大きくなった例もあるため、
特に埋立地など地盤が不安定な場所では
注意が必要です。
豊後水道周辺で過去に発生した震度5弱以上の地震
2017年06月20日23時27分頃
豊後水道 M5.0 最大震度5強
2018年02月19日03時31分頃
豊後水道 M5.0 最大震度4
2023年05月19日06時56分頃
豊後水道 M4.4 最大震度4
2024年04月17日23時14分頃
豊後水道 M6.6 最大震度6弱
過去の地震を防災に活かす
豊後水道で発生した地震だけでなく、
日本には、同じような地域で大きな地震が繰り返し起きている
というケースも少なくありません。
特にご自身がお住いの地域については、
過去の災害史・地震史を把握しておくことで
実際に大きな地震が起きた際の
避難経路の策定や備蓄の準備に活かすことができます。
地震が起きた際、津波も発生することが想定される地域なのか？
津波ではなく、火災の被害が懸念されている場所なのか？
または、交通網の麻痺により多大な影響を受ける場所なのか？ など
大きな地震の被害や影響は
地域によって異なった形で現れます。
そのため、まずはご自分のお住いの地域や
勤務先・学校のある場所など普段からよく通う土地について
過去の地震でどんな被害があったかを知っておくことも大切です。
特に「津波」に関しては、
過去にどの程度まで水が上がってきたか、
どこまで逃げれば助かったのかなど
「自然災害伝承碑」やハザードマップを活用して把握しておくことをおすすめします。
今回は、豊後水道を震源とする地震について
過去の発生例などを紹介しました。
次回も、防災に役立つ情報をお届けしていきます。
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