Opinion

地震や災害への備え:避難経路と避難場所の選び方

JESEA Blogではこれから先、
いつ起こってもおかしくはないといわれる大地震に対し
今から備えるために、避難や防災に役立つ知識をご紹介しています。

今回は、自宅や職場・学校などで
災害に巻き込まれた場合の備えとして
事前に避難経路を確認する場合、
どういったポイントに気を付けたらよいのか
避難経路の選び方の参考になる情報を紹介します。

被災から避難の流れを確認

避難経路の確認をする前に、
被災してから避難するまでの流れを
確認していきます。

自宅・職場・学校・外出先など
被災場所別に想定すると安心ですが、
まずは最も被災する可能性が高い
自宅・職場で災害が発生した場合に
どういった流れで避難することになるかを考えてみましょう。

自宅で被災した場合(地震)

①自身の状況確認(けがの有無)
→怪我があれば応急処置をして「緊急医療救護所」へ

②周囲の状況確認
→津波・土砂災害の危険があるなら迅速に避難所へ移動
火災の危険があるなら初期消火・または避難

③家族の安否確認
④室内や屋外の安全確認、情報収集
→避難所への避難が必要であれば避難開始
自宅に被害がない、軽微であれば自宅避難開始
自宅の備蓄食料や防災品を用いて避難生活開始

職場・学校で被災した場合(地震)

①~④までは「自宅で被災した場合」と同様です。
ただし職場・学校で被災した場合は、
火災や倒壊の危険がなければ原則その場にとどまり
最低でも3日間は無理に帰宅せず
職場・学校にて避難生活を送ることが推奨されています。

災害後3日間は、救助・救急が最優先となるため
道路の混雑や混乱を避けるために
「むやみに移動を開始しない」ことが
内閣府によって推奨されています。

最低でも3日間はその場にとどまり避難生活をした後、
安全を確認したら帰宅を検討します。
その際も「安全に」「自力で」「歩いて」帰宅することが基本となります。

そのため、職場や学校など
自宅から離れた場所で被災した場合については
自宅での被災とはまた別の準備が必要となります。

避難経路確認のポイント

防災対策においては、
備蓄や防災グッズの準備も重要ですが
避難経路を事前に調査しておくことで
被災時に安全な場所へ移動できる可能性が高まります。

上記で紹介した「避難の流れ」の中で、
事前に把握しておくとよい情報は下記の通りです。

・怪我の応急手当を自力でする準備
・火災発生時の初期消火準備
・「緊急医療救護所」の場所や移動経路の把握
・「避難所」「一時避難場所」の場所や移動経路の把握
※火災発生時、土砂災害発生時、津波発生時など
発生した災害によっては避難できない「避難所」があるため
災害別に、利用できるかどうかを確認すると安心です。

・災害時に家族と連絡をとれる手段の確保
・災害時に利用できる情報源の確保(手回しラジオ等)
・職場、学校など自宅以外で被災した際に徒歩で帰宅する場合、
利用できる「災害時帰宅支援ステーション」の場所の確認

上記の情報の中で、特に「緊急医療救護所」の場所や
「避難所」「一時避難場所」については
各自治体のハザードマップを確認することで詳細な情報を得ることができます。
地震や災害に備え、最新情報を確認することで
実際に避難する際に大きな助けとなります。

ハザードマップや防災地図の確認ポイント

ハザードマップや防災地図を確認する際は、
避難所や避難場所の確認にくわえて
利用できる道はどれなのか?
という点もあわせて確認することで
より安心して行動できます。

災害直後から、大きな道路などは
「緊急輸送道路」として、緊急車両の通行を優先するため
緊急車両以外が通行を制限される場合があります。

自宅周囲や、避難に使用するための経路は
この道を避けるようにすると、
いざという時に迅速に行動できます。

また、避難経路を選ぶ際には
可能であれば実際に候補の道に訪れることで
安全確認を行うことをおすすめします。

ブロック塀や、古い建物が多く倒壊の危険が多い場所や
木造家屋が密集していて火災の危険があるような道は
地震発生時、通行不可能もしくは通行に危険が伴うため
避難経路の候補からは外すことをおすすめします。

また、全国602市区町村に設置されている
「自然災害伝承碑」も重要な情報源となります。
国土地理院によると、2024年3月末時点で
全国に2,099基が存在しています。

スマートフォンのマップ等でも検索可能で、
過去に発生した自然災害の様相や
被害状況が記載されているため
「津波の際はここまで水が上がってくる」
「この高台にまで避難すれば助かった」といった情報を得ることが出来ます。

地図にも地図記号付きで掲載されているため
自宅や職場の近くに
「自然災害伝承碑」があればぜひチェックしてみてください。

今回は、
地震などの災害が発生した場合の
避難経路の選び方について説明しました。

次回以降も、防災に役立つ情報をお届けしていきます。

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