Opinion

大地震からの避難 自宅避難で必要な備蓄・量・種類

今年は関東大震災の発生から100年を迎える節目の年です。
これから先、いつ起こってもおかしくはないといわれる大地震に対し
今から備えるために、
過去の災害の体験記などをもとに
避難グッズや備蓄として何を用意すべきなのか、
量の目安などについても説明したいと思います。

災害時の備蓄量 何日分必要?

災害時の備蓄量は最低3日分、
可能であれば7日分を準備することが推奨されています。
特に首都圏で大地震が起きた場合は、
7日分は備蓄しておいた方が良いでしょう。

これは災害時に
支援物資が届くまでにかかる日数が
災害発生から4日~7日後となるケースが多いためです。

つまり災害用の備蓄を準備する際には
「最低3日、備蓄してあるものだけで生活する」
という想定で備蓄を整える必要があります。

大地震発生時には
電気・水道・ガス等のライフラインが被害を受けるため
3日間は電気・水道・ガスが使えない想定で
災害時でも使えるもの、必要なものを選ぶようにしましょう。

普段から食べ慣れているレトルト食品や、
電気を使わず調理できるキャンプ向けの食品などを
普段から多めに備蓄しておき、
定期的に食べて消費しながら買い足す
「ローリングストック法」が推奨されています。

災害時の備蓄:食品や水 必要な量は?

食品については、下記の計算式で必要量を算出しましょう。

人数×3食×3日=〇個以上必要

可能な限りバランスよく
炭水化物を摂取できるもの、
タンパク質を摂れるもの、
その他栄養を補助するものを用意できると安心です。

何故なら大規模災害発生時は
病院に多数の怪我人が殺到し、通常の診療が行えない場合が多いため
できるだけ体調を崩さずに生活を続ける必要があるからです。

また、ライフラインのなかでは
電気の復旧が比較的早い傾向にあります。
東日本大震災では3日後に80%が復旧していました。
首都直下地震が起きた場合の被害想定では
電気の復旧は6日間程度要するとされています。

ガスの代用として
電気ポット、IHクッキングヒーター、
IHに対応した調理器具を準備しておくと
あたたかい食べ物を用意することができるため、便利です。

電気も使えない被災初期にそなえて
いくつか調理不要で食べられるものを準備しておき、
電気さえあれば調理可能なものや
カセットコンロ等で調理できるものも備えておくと
災害時に幅広く栄養が取れるほか、備える食品の選択肢も広がります。

水の備蓄に関しては、

1日あたり1人3リットル の備蓄が必要とされています。
最低3日分とすると、1人9リットル。
2リットルのペットボトルが5本は必要な計算です。

水道は被災後の復旧にかなり時間を要するため
被災後しばらくは、避難所等で給水を受けることになります。
そのため、飲用水の備蓄以外にも
給水を受け取るための給水袋や、
給水を貯めておくための給水タンクが必要です。

災害時の備蓄:トイレや生活用品 なくて困ったものは?

災害時、もっとも大切なのが「トイレ」の備蓄です。
大地震が発生すると、自宅のトイレで水を流すことはほぼ不可能になります。
特に集合住宅の場合、見えない部分で水道管が破損しているケースもあります。

過去の災害時には、災害後トイレに水を流してしまい、
破損していた水道管から汚水が漏れることで
住宅全体(特に階下)に被害が出たこともありました。

災害時、水洗トイレはしばらく使えなくなることを想定し
携帯トイレの備蓄をすることが大切です。

携帯トイレは「1日5回使用する」と仮定して
必要量を下記の通り算出します。

人数×5×7日分

かなり多いように思いますが、
非常食や飲料に比べてもコンパクトで備蓄もしやすく、
価格も比較的安価なものが多いため
備蓄量には余裕をもって準備するとよいでしょう。

トイレットペーパーも忘れずに、
普段から多めに備蓄しておくと安心です。

また、携帯トイレに限らずすべての備蓄品は、
普段の生活で一度使ってみることをおすすめします。

災害時、説明書を参照しながら
慣れない道具を使うのは難しいことです。
一度使ってみることで具体的なイメージが湧き
「他にも必要なものがあるな」と気づく場合もあります。

たとえば、携帯トイレについては
普段の生活で一度使用していれば
使用後の携帯トイレを捨てる場所を用意する必要がある
ということに気付くことができます。

災害時はごみ収集のサイクルも一時的に停止するため
特に自宅で避難生活を送る場合は
使用後の携帯トイレ等を一時的に保管しておくための準備が必要です。

におい対策なども含め、
実際の生活で必要なものを具体的にイメージするためにも
備蓄をしたら、一度使ってみることで
より防災の備えを万全にすることが出来ます。

次回は、食品や飲料水以外に備蓄したほうがよいものや
災害時になくて困ったものについて説明します。

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