今回は、「地震が多い」と言われている日本で、何故地震が多く発生するのかについて解説していきます。世界で起こる大きな地震(マグニチュード6以上)の約20%が日本で発生すると言われています。日本の国土面積は世界全体の約0.25%ですが、その面積に対して発生する地震の数は非常に多いと言える状況です。
地震の震源分布は、世界のプレート境界に多く分布しています。今回はプレート位置と地震の関係について見ていきましょう。
日本のプレート
日本は島も含めると4つのプレートの上に位置しています。北米プレート、ユーラシアプレート、フィリピン海プレートそして太平洋プレートです。これほど多くのプレートの境界に位置する国はほかにありません。
そして、富士山は北米プレート、ユーラシアプレート、フィリピン海プレートの交点付近に位置します。そういった意味で富士山はプレートの動きを反映しやすい、とても敏感な存在であるといえます。
- 北アメリカ(北米)プレート
- ユーラシアプレート
- 太平洋プレート
- フィリピン海プレート
JESEA(地震科学探査機構)では日々地殻の動きを観測していますが、日本において陸のプレートは南東方向に、海のプレートは北西方向に動いています。場所によって異なりますが1年で約4cm程度動いています。日本で一番動いているのは小笠原諸島の硫黄島です。東北地方は今でも年間約30cmも東方向に動いているところがあります。
異なるプレート、特に大陸(陸の)プレートと海洋(海の)プレート同士が押し合い圧し合いしているため、その結果ひずみが溜まり多くの地震が発生すると考えられています。
世界のプレート
日本は4つのプレートの境界部に位置すると説明しましたが、世界には8つのプレートがあり、それぞれ異なる動きをしています。
- ユーラシアプレート
- インド・オーストラリアプレート
- 太平洋プレート
- ナスカプレート
- 北アメリカプレート
- 南アメリカプレート
- アフリカプレート
- ユーラシアプレート
全8つのプレートのうち、4つのプレートの境界が日本に集中しているということになります。そのため、日本では世界でも珍しく地震の多い国となっているのです。