JESEA Blogではこれから先、
いつ起こってもおかしくはないといわれる大地震に対し
今から備えるために、避難や防災に役立つ知識をご紹介しています。
今回は、現在様々な種類がある保存食について
選び方や備蓄のコツをお伝えします。
保存食の選び方 備蓄の量
災害に備え、保存食準備する際には
まず下記の情報を目安に備蓄量を決めましょう。
・保存食は1日3食×人数分
・飲料水は1日1リットル
・最低3日分は確保
つまり、成人の3人家族であれば、
3日分の非常食は27食、飲料水が9リットル必要になります。
「最低3日分」の備蓄が推奨されているのは、
被災地に支援物資が届き食料の配布が開始されるまで
非常食で過ごすことを想定されているからです。
農林水産省も、非常食について「3段階の備えをすると安心」と伝えています。
①1日分:災害発生当日に調理不要で食べられるもの
②3日分:国や自治体からの食料が届くまでの備え
③7日分:食料の供給が滞る場合を想定した備え
通常通りの食料供給や販売が開始されるまでは、
国の支援を除くと、基本的には自分たちが備えたものしか口にすることができません。
備えた非常食を確認したり、これから備える際には
「最低でも3日間、ここにある食事だけで過ごす」ことを想定して
足りないものがないか、味や栄養が偏っていないかをチェックしてください。
過去の大災害の直接地震での被害に遭わなかった場合でも、
周辺地域を含め、首都圏なども食料の流通が滞る場合が想定されます。
備蓄は普段から多めに準備しておき、使って買い足す時もやや多めにしておくなど
日常生活から備蓄を意識しておくと、いざという時に安心です。
保存食の選び方 種類
保存食にも様々に種類があるため、
今回はその一例と、選び方の基準をご紹介します。
①味
災害時はストレスや疲労がたまりやすく、
食欲が出ない場合も多くあるため、
可能な限り好みの味か、普段食べ慣れているものを用意しましょう。
②保存期間
保存期間は長いものから短いものまでさまざまです。
可能であれば1年に1回、保存食を含め備蓄や防災グッズの点検をし
期限の近いものは使っていき、新しく買い足すなどで
常に期限内のものを手元に置けるようにしましょう。
③調理方法
災害時は水道・ガスなどが普段通り使用できないため、
調理不要・または湯せんでの調理などで食べられるものかチェックしましょう。
自宅に備えている非常用の設備によって
使用できる調理方法も変わってくるため、併せて確認すると安心です。
④ゴミの少なさ/持ち運びやすさ
災害時はごみの回収が止まってしまうことがあり、
その間、自宅でゴミを保管する必要があります。
その際に出るゴミやにおいが少ないものかどうか、
避難時に持ち運びやすいものかどうかもチェックしておきましょう。
何からそろえればよいかわからない場合は、
多くの種類が存在し、調理も手軽な「味付きごはん」を中心に、
好みのおかずや、好みによってはパン・お菓子も用意するとよいでしょう。
お湯を注げば完成する味噌汁やスープなど、
あたたかい汁物があると食欲が促進されやすく、栄養補給に役立ちます。
③保存食の選び方 ローリングストック
農林水産省は2014年に
「緊急時に備えた家庭用食料品備蓄ガイド」を策定しています。
そこで提唱されているのが「ローリングストック」であり、
これは普段食べている食料品を多めに買い置きしておき、
使ったらその分を買い足す方法で日ごろから備蓄をする方法です。
日ごろの買い物の中で防災備蓄ができるほか、
災害時にも、普段食べ慣れているもので食べ慣れたものを
用意することができるので食欲が落ちづらいメリットがあります。
ローリングストックをうまく活用するためにも、
同居家族単位で「必要な食事」は把握しておきましょう。
年齢や健康状態、好みを考慮して、
必須食材や避けるべき要素を整理しておくと保存食が選びやすくなります。
支援物資は炭水化物が中心となるため、
塩分控えめの食事が必要、離乳食が要る、など
家族ごとに固有の状況には対応できない可能性もあります。
非常食として、特別な備蓄を用意した場合は
購入直後、または1年ごとの点検時に
実際に調理して食べてみることもおすすめです。
調理手順を確認しておくことで、調理時に必要なものがわかるので
「もうすこし水を備えたほうがいい」と気づいたり
実際に食べてみることで、好みの味かどうか確かめておき
被災した際のストレスを少しでも軽減できるよう調整することができます。
用意したものは、一度は実際に調理し味を確かめてみましょう。
今回は、大きな地震に備える保存食について
選び方や備蓄量などをご説明しました。
次回も災害や避難について、役立つ情報をお届けいたします。