Opinion

地震への備え 災害時のごみ処理

JESEA Blogではこれから先、
いつ起こってもおかしくはないといわれる大地震に対し
今から備えるために、避難や防災に役立つ知識をご紹介しています。

今回は、災害発生時にライフラインが停止した際の
ごみ処理の方法についてご紹介します。
ライフラインが止まり、通常のごみ処理ができなくなる場合に備えて
災害前に用意したほうがいいものや、
必要な準備について説明していきます。

災害時のごみの種類

まず、災害時に出るごみの種類について説明します。
主に災害時特有のものとして、以下の2つがあります。

・災害ごみ
被災した住宅等を片付ける時に出てくる廃棄物。
壊れた家具や家電、畳など。

・災害がれき
被災した家や建物を撤去した際に出る廃棄物。
コンクリートや木くず、金属くずなど。

これら2種類をまとめて「災害廃棄物」と呼びます。
そのほか、家庭の生活で通常時と同様に出るごみは
「生活ごみ」と呼ばれます。

特に「災害廃棄物」については、通常でるごみとは異なり
普段触る機会もないため、処理の流れを理解しておくと
災害時にもスムーズに行動することができます。

災害廃棄物の処理方法

災害時に大量に発生する災害廃棄物については、
そのままにしておくと避難生活に支障が起こってしまうため
移動させる必要があります。

その際には、各自治体で細かい部分が異なる場合もありますが、
大まかに以下のような流れで処理が進行します。

・市民仮置き場へ運ぶ
公園や空き地などに設置される仮置き場。
住民自らが災害廃棄物を移動させ、一時的に保管しておく。
詳しい場所については自治体からお知らせが出ることが多いため
基本的には自治体の指示に従う。

・仮置き場から市や自治体が廃棄物を運搬
1次仮置き場、2次仮置き場などを経て、
中間処理(破砕や焼却)を行い、
最終的にはリサイクルや埋め立て処分となります。

以上の流れから、被災した際に自宅が倒壊する、
自宅は無事でも家電や家具が壊れるなどの被害が発生した場合は
災害廃棄物を仮置き場まで運ぶ必要が生じます。

過去の災害では、仮置き場まで運ばずに
近くのごみステーション(ゴミ捨て場)や
家の前の道路などに災害廃棄物を
積み上げてしまうケースも散見されていますが、
緊急車両や通行の妨げとなり、歩行者にとっても危険であるため
災害廃棄物は、必ず指定の仮置き場まで運搬するようにしましょう。

また、仮置き場では必ず分別して排出するようにしてください。
分別して排出することで、廃棄物の処理がスムーズになり
より早く通常の生活に戻ることにもつながります。

分別方法は自治体によって異なるため
詳しくは自身が暮らしている自治体の情報を確認して対応しますが、
主に以下のように種類別に分けることが多いです。

・木くず
・繊維くず(毛布・クッション・布団)
・廃プラスチック
・家具類
・家電製品
・瓦
・畳
・蛍光管や電球
・危険物
・コンクリート
・金属くず

分別については自治体によって異なるため
詳しくはお住まいの自治体の情報を確認いただくか、
自治体のホームページでの案内に従うなどして対応しましょう。

生活ごみの出し方と保存

災害後の避難生活でも、日々の生活でごみは発生します。
これらのごみは、災害発生直後は回収することができません。

おおよそ3日を目安に回収を再開することが目標とされていますが、
災害状況によっても異なるため、
可能な限り自宅でもごみを保管できるよう備えておきましょう。

また、回収が再開された場合でも
生ごみ・可燃ごみなど腐敗しやすいゴミが優先的に回収され、
不燃ごみなど腐敗の可能性が少ないゴミについては
処理体制が復活するまでは自宅での保管が推奨されています。

自宅に、フタつきで密閉できるコンテナや収納を備えておき、
いざという時にごみを保管しておく場所を用意しておくことをおすすめします。
コンテナや倉庫などが用意できれば理想的ですが
難しい場合には、仮の設置場所として
ゴミ袋をまとめて置いておき、上から覆って雨風を防ぐことが出来る
ブルーシートを用意するのも有効な手段です。

可燃ごみや生ごみについても、
不燃ごみと分けて保管して置ける場所を用意するほか、
特にトイレやおむつのごみなどは、匂いや腐敗対策のため、
密閉できるポリ袋を複数用意しておいたり、
可能な限り水分を抜いてから保管するなどの工夫が必要になります。

これらの工夫についても日ごろの準備が大切になります。
実はこの準備を考えるにあたって、
年末年始、ごみの収集がお休みになる期間に
「ごみの回収がない」状態を体験することができます。

回収が再開するまで、どこにゴミを保管するのか
保管する際に、においや腐敗を防ぐためにどんな準備が必要なのかを把握し、
災害時に備えて準備を進めてみてください。

今回は災害時のごみ処理について説明しました。
次回も災害時に役立つ情報をお届けしていきます。

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