JESEA Blogではこれから先、
いつ起こってもおかしくはないといわれる大地震に対し
今から備えるために、避難や防災に役立つ知識をご紹介しています。
今回は、大きな地震が発生する前に
確認しておきたい「安否確認」「連絡手段」について
過去の災害の体験談などを参考に説明していきます。
地震での安否確認
地震が起きた際、身の安全を確保し避難した後で
家族や友人の安否を確認したり、
家族同士で合流する際には事前の準備があると安心です。
大規模な災害が起こると、電気が使用できなくなることが多い他
被災地に電話が集中することで、電話連絡も通じづらくなります。
携帯電話事業者によって違いもありましたが、
東日本大震災の直後には、最大で平常時の
約50~60倍以上の通話が集中したといわれています。
そのため、地震などの災害が起きた場合、
被災地において電話は通じないことを前提に行動する必要があります。
大きな災害が起こる前に、家族や友人同士で安否確認の方法を
前もって決めておくために、災害時に利用できる連絡手段や
実際に過去の災害で役立ったと言われる合流方法をご紹介します。
地震の安否確認 災害用伝言ダイヤル
地震などの災害が発生した際に利用できるものとして
「災害用伝言ダイヤル」や「災害用伝言版」があります。
災害用伝言ダイヤルを利用すると、
登録された伝言を全国から再生することが出来ます。
「無事です」「○○に避難しています」など、
避難状況や現在地を録音しておくことで
家族や親戚が安否確認をしたり合流しやすくなります。
こちらは災害の発生前に「災害が起きたらここに連絡する」と
共有しておき、子どもや高齢者も合わせ、
使用方法を事前に確認しておくと安心です。
●災害用伝言ダイヤルの使い方
- 携帯電話、スマートフォン、PHS、固定電話などで「171」をダイヤル
- 利用ガイダンスが流れるので、指示に従う
- 録音を登録する電話番号を選ぶ
- 録音する場合は「1」再生する場合は「2」をダイヤル
- 指示に従って録音または再生
録音は1回30秒以内で、ガイダンスに従って撮り直しもできるほか
暗証番号を設定して録音・再生することもできます。
伝言の蓄積数は1つの電話番号につき20伝言までです。
災害用伝言ダイヤルを利用するには、
録音用の電話番号が必要になります。
この電話番号は固定電話番号でも、携帯電話の番号でも問題ありません。
家に固定電話がなく家族全員がスマホや携帯電話で連絡している、
といった場合、伝言板を利用する際の「伝言登録電話番号」を
どの番号にするか決めておく必要があります。
また、家族の携帯電話番号は、
スマホや携帯電話のアドレス帳だけでなく
メモ帳やノートにも記載しておくとよいでしょう。
災害伝言ダイヤルのほか、文字でメッセージを残すことが出来る
「災害伝言板(web171)」もあります。
声を出すのが難しい、耳が聞こえづらい方なども
こちらを利用すれば伝言を残すことが出来ます。
災害用伝言ダイヤルも、伝言板も
災害が起きた時に使用できるようになるものです。
ただし、災害発生に備え、利用方法を事前に覚えてほしいという目的から
体験利用提供日が設定されているため、
一度ご家族で体験利用してみるのもおすすめです。
●体験利用提供日
毎月1日,15日 00:00~24:00
正月三が日(1月1日00:00~1月3日24:00)
防災週間(8月30日9:00~9月5日17:00)
防災とボランティア週間(1月15日9:00~1月21日17:00)
また、電話回線を介さないメッセージアプリや
SNSを使った連絡も、電話よりつながりやすいことがわかっています。
家族がこちらの利用に慣れているようであれば
連絡手段として採用するのもおすすめです。
地震の安否確認 合流・連絡手段
災害伝言ダイヤルの利用と合わせ、
災害が起きた時の「合流方法」「連絡手段」を
事前に決めておくことで、スムーズに連絡や合流が出来ます。
家族で「避難する場所はここ」と決め、共有しておくこと。
また避難所は起こる災害の種別によって利用できる場所が変わることがあるほか、
避難所が満員で別の避難所に移るケースも考えられます。
避難所候補はひとつではなく複数確認し、
家族で場所を共有しておきましょう。
避難所で合流する際には、「この門の脇」「この桜の木の下」など、
ピンポイントに場所を指定しておくと合流しやすくなります。
災害発生直後はどうしても人が多くなり、
同じ避難所にいても合流することが難しい場合もあります。
完全に連絡がとれない場合の合流方法として、
「○○公園の時計の下に16時~17時集合」
と時間も指定しておく方法があります。
毎日決まった時間だけ、集合場所で待機することで
合流する確率を上げる方法です。
その日に集合場所にたどり着けなくても
数日後に合流できる可能性があるほか、
待機する側の家族も、集合時間以外は自由に動けるメリットがあります。
いずれにせよ、集合場所は可能な限りピンポイントで設定し
事前に場所を共有しておくこと、
できれば実際に現地に行ってみることでシミュレーションをすることがおすすめです。
今回は、災害発生前に確認したい
連絡手段や合流方法についてご紹介しました。
次回も災害や避難について、役立つ情報をお届けいたします。