JESEA Blogではこれから先、
いつ起こってもおかしくはないといわれる大地震に対し
今から備えるために、避難や防災に役立つ知識をご紹介しています。
今回は、大きな地震が起きたとき、
被害を最小限に抑えるために、
大きな地震で被害を受けづらい家に住むために
考えておきたい条件のひとつとして、
耐震基準や住宅の構造についてご紹介します。
耐震基準とは
耐震基準には大きく３つの区分があります。
・旧耐震基準（1981年５月以前）
・新耐震基準（1981年６月以降）
・2000年基準（2000年6月以降）
木造住宅では2000年基準、
非木造住宅では新耐震基準が
最も新しい耐震基準となります。
主に賃貸物件の入居時などに
上記の耐震基準のうち、どれを満たしているか判断することで
より耐震性の高い住居を選ぶことができます。
どの耐震基準が適応されているかは、
「竣工（完成）日や築年月日」ではなく「建築確認日」で
確認するようにしましょう。
耐震基準がどれに当てはまるかは、
建築確認申請が受理された日付によって判断するため
完成日より前の申請段階で決定されるためです。
可能であれば、建築確認日をチェックするようにするか、
むずかしい場合は「竣工（完成）日」から「2年前」の日付で
判断することで、おおよそどの耐震基準か判断できるため参考にしてください。
また賃貸ではなく住宅購入であれば、
専門家が耐震性を診断する「耐震診断」を利用し
耐震性能を確認することも可能です。
費用があればそのまま耐震補強工事なども利用することができるため、
可能であれば検討してみると安心です。
また現在ではほとんどの自治体で、
耐震診断にあたり補助金を支給しています。
一度ご自身の自治体で補助金の有無や内容を確認してみることをおすすめします。
構造による揺れ方の違い
住宅の構造や材質によって、地震の際の揺れ方が異なります。
それぞれの材質によって地震の際にどんな被害が出やすいか
特徴をまとめました。
●木造建築
木造建築は、非木造建築に比べ建物自体の重量が軽いため、
揺れがもっとも小さくなる傾向にあります。
耐震基準においては「2000年基準」で建築されたものが
もっとも耐震性が高いといわれており、
2016年に発生した熊本地震においても
2000年基準で建築されていた木造建築の被害は少なかったことがわかっています。
特に「旧耐震基準」で作られた木造住宅は
過去の災害においても大きな被害を受けているため、
旧耐震基準で建てられた木造住宅に住んでいる場合は
耐震診断などを通して、耐震性能を見直す機会があれば利用することをおすすめします。
●鉄骨造
木造住宅と比較すると、倒壊しづらい構造です。
ただし鉄骨は木造に比べて重いために、
地震の際には木造よりも大きく揺れる傾向にあります。
屋内の家具の固定や、食器棚の飛び出し防止など、
揺れたことにより予想される被害には充分注意する必要があります。
また、熱に弱いと言われており、
火災などで燃え始めると強度が低下し倒壊の危険があります。
揺れで倒壊しなくとも、火災が発生した場合は速やかに避難が必要です。
●鉄筋コンクリート造（RC造）
柱や梁などの主要な骨組み部分に
鉄筋で補強したコンクリートを使っており、
引っ張る力に強い鉄筋と、圧縮する力に強い
コンクリートを合わせているために
強度や耐久性が高く、耐火性能もあります。
重量が重くなるために、揺れは大きくなりますが
倒壊しづらい構造と言えます。
ただし「この材質だから地震に強い」というわけではなく、
実際には耐震基準や土地の状況とあわせ総合的に判断する必要があります。
近くに燃えやすい木造住宅が密集していないか、
地盤が強固かどうか、過去の災害でどんな被害が出たかなど、
様々な情報を組み合わせて判断することで
地震の被害が少ない住宅を選ぶことが可能になります。
今回は、地震の被害を最小限に抑えるための
住宅の選び方や材質の違いについて説明しました。
次回も防災に役立つ情報をお伝えしていきます。
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