地震への備え　ガスの復帰・復旧｜地震科学探査機構（JESEA）

JESEA Blogではこれから先、
いつ起こってもおかしくはないといわれる大地震に対し
今から備えるために、避難や防災に役立つ知識をご紹介しています。

今回は、大きな地震が発生した際、
避難し身の安全を確保できたうえで
まず最初に何をすべきなのか
ガスの復旧手順や生計の維持方法なども含めてご紹介します。

被災後の行動：ガスの復旧方法

まずは、大きな地震で自宅が被害を受けた場合に
最初にするべきことについて
『政府広報オンライン』に掲載されている
情報をもとに説明いたします。

別の記事でもお伝えしたように、
地震の揺れによって電気・ガスなどのライフラインが停止し、
復旧した場合には、
各家庭で再度使用するための作業が必要となります。

基本的には、日常生活でブレーカーが落ちた場合に復旧する際のような
作業が必要になるイメージです。
ただし、地震による被害が起こった状態であるため
普段と比べて注意するポイントが多くなります。

実際に復旧作業を行う時に戸惑わないよう、
防災の備えを見直すタイミング等で
ガスメーターの位置や操作方法
改めて把握し、復旧作業について確認しておきましょう。

都市ガス・LPガスいずれの場合も、
震度5に相当する揺れを感知した場合には
マイコンメーター（ガスメーター）が自動的にガスを遮断します。

揺れがおさまり安全を確保したあとは、ガスのにおいがしないか確認します。
ガスのにおいがしたらすぐに換気してください。

戸や窓を大きく開けてガスを外に追い出します。
LPガスの場合は空気よりもガスが重いため、
低い場所にガスが溜まる場合があります。
風を起こす、空気の流れを作るなど工夫して外に出すようにしましょう。

またこの際、すべてのガス器具の栓、ガスの元栓のほか
LPガスの場合はガス容器の容器バルブも閉めます。
ガス容器の容器バルブは時計回りにバルブを回して締めることができます。

上記対応ののち、ガス会社や事業者の「緊急時連絡先」へ連絡します。
連絡先の指示に従い、安全確認が済むまでガスの使用を避けます。

ガスのにおいがする場合は、
換気扇や電灯のスイッチには触らないようにし
火気の使用は厳禁となります。

換気扇や電気・電灯のスイッチは着火源となるためです。
特に電気のスイッチは「切る時」にも火花が出るため、
点ける・消すいずれの動作も厳禁となります。
スイッチ自体に手を触れることを避けましょう。

ガスのにおいがしない場合でも、揺れが収まり、火災の危険がない場合は
下記の箇所を点検することをお勧めします。

・ガス機器本体
・屋内外の設備の破損
・ガス接続具のはずれ

上記のいずれかが破損している場合は、
器具メーカーやガスの事業者に連絡し修理を依頼する等の対応を行います。

◆ガス漏れが発生していない場合のガス復旧方法

ガス漏れや、ガス器具の破損がないと確認できた場合かつ、
ガスの復旧が無事に完了した場合には、
各家庭でガスの使用を再開するための「復帰」作業が必要となります。

◆LPガスの場合
地震の揺れによってガスが自動的に停止した場合、
マイコンメーター上の表示に「ガス止」「B」「C」の表示があります。
この表示が「C」だけであったり「ガス止P（ガス切れやガス圧低下)」であった場合は、
地震の揺れによるもの以外にガス停止の原因があるため
ガス販売店や事業者に相談し指示を仰いでください。

上記確認し、地震による揺れで止まったものと判断できた場合のみ
ガス復帰作業を行います。

①ガスの器具栓をすべて閉める
使っていないガスの元栓を閉める

②マイコンメーター左側にある復帰ボタンを押す

③液晶の文字とランプが点滅したら1分間待つ

④文字とランプが消えればガスの使用OK
※復帰操作をしても復帰しない（再度「ガス止」表示になる）場合は
復帰操作を繰り返さずLPガス販売店に相談する

◆都市ガスの場合
①メーターの赤いランプの点滅を確認しすべてのガス機器を止める
元栓を閉める

②復帰ボタン（マイコンメーター左側・赤ランプの左）の
キャップを左に回して外す

③復帰ボタンを奥まで押し、表示ランプが点灯したら離す
ボタンはしっかり奥まで押し込む

④復帰ボタンがもとに戻り、赤ランプが再点滅したらキャップを元に戻す

⑤3分ほど待って赤ランプの点滅が消えれば使用OK

ガス復帰作業時に操作するマイコンメーター（ガスメーター）の設置場所は
基本的に下記の通りとなります。

◆マンション・アパート
玄関わきや共用廊下、
メーターボックス（各住居の扉近くにある小さな扉）の中